【大河ドラマ新選組のあらすじ】
第1回〜第10回

第1回「黒船が来た」 (1月11日放送)

 元治元年(1864年)4月29日、京都。近藤勇(香取慎吾)率いる新選組隊士たちが、浪士取締りの御用改めに出動する。現場の細事を取り仕切るのは、副長の土方歳三(山本耕史)。不逞浪士が謀議企てのため集結している料亭に、長州藩の桂小五郎(石黒賢)が現われたとの知らせを受け、新選組の隊士たちは料亭を急襲する。沖田総司(藤原竜也)、斎藤一(オダギリ ジョー)らの剣技が光り、新選組による浪士捕縛劇は大成果を挙げる。しかし、肝心の桂は乱闘のさ中、現場から忽(こつ)然と姿を消し、隊士らを悔しがらせる。ことの顛末を定宿・寺田屋で耳にした坂本龍馬(江口洋介)は、近藤勇と初めて出会った10年前を思い起こしていた…。

 嘉永7年(1854年)。日本の開国を求めて来航したペリー提督率いるアメリカ艦隊、いわゆる“黒船”が世情を賑わせていた頃。時に近藤勇、21歳。多摩の農民の子であった勇は、市ヶ谷・試衛館道場の三代目当主・近藤周助(田中邦衛)の養子となっており、天然理心流の師範として門弟の剣術指南に明け暮れる毎日を送っていた。

 ある日、勇は幼ななじみの歳三と二人で立ち寄ったそば屋で、嫌味な剣客の桂小五郎と出くわす。ささいな事が原因で勇と桂は揉めるが、その際に坂本龍馬と知り合う。気さくな龍馬の誘いで、黒船を見に行くことになった勇と歳三は、松代藩軍議役・佐久間象山(石坂浩二)の従者に扮して浦賀へ向かう。黒船を目の当たりにした二人は、アメリカ人が大切にしているという星条旗を奪おうと試みるが船に近づくことすら出来ず、自分たちがいかに小さな存在なのかを思い知らされる…。

第2回「多摩の誇りとは」 (1月18日放送)

 安政4年(1857年)。勇(香取慎吾)は、みつ(沢口靖子)を伴って生れ故郷の多摩に剣術の出稽古に赴く。多摩は、かつての勇自身がそうであったように、熱心に剣術を習う農民が多い土地柄であった。

 在郷の支援者・佐藤彦五郎(小日向文世)の屋敷で、勇は親友の歳三(山本耕史)と再会するが歳三の様子がなぜか気にかかる。稽古を終えた勇は、彦五郎と小島鹿之助(小野武彦)の二人から、「横行する盗賊から滝本家の財産を守ってほしい」と頼まれ、快諾する。佐藤家に嫁いでいる歳三の姉・のぶ(浅田美代子)に声をかけられた勇は、「今は薬の行商を生業(なりわい)としているが本心では勇のように武士になりたがっている」と歳三の胸中を教えられる。

 結局、盗賊退治に歳三も加わることになり、勇、歳三、みつの三人が滝本家に出向く。滝本家は裕福な農家で、嫡男・捨助(中村獅童)は勇の幼なじみだった。捨助は、金で雇った助っ人の剣客・永倉新八(山口智充)を勇たちに紹介する。

 その夜、永倉の加勢もあり、勇たちは一味を退治する。その騒ぎの中、勇は原田左之助(山本太郎)という男と出会う。永倉、原田両名との出会いが後の自分と大きな関わりを持つことになろうとは、勇には知る由もなかった。

 盗賊退治で見事な働きを見せた勇だったが、歳三を助けるためとは言え、生れて初めて人を斬ってしまったことでひどく落ち込んでしまう。その話を聞いた歳三の兄・為次郎(栗塚旭)は、動乱の世が訪れる気配を告げ、「勇の剣が求められる時が必ずやって来る。勇と歳三の二人の力で時代と切り結べ」と言って励ます。

 翌日、駐日総領事・ハリス(マーティ・キーナート)の一行を見物した後、勇は歳三に試衛館入門を勧める…。

第3回「母は家出する」 (1月25日放送)

 安政5年(1858年)8月、江戸。勇(香取慎吾)は、偶然再会した龍馬(江口洋介)から土佐に帰ることを打ち明けられる。勇は龍馬から紹介された越前・福井藩士の橋本左内(山内圭哉)も一緒に自宅に招き、二人が交わす天下国家の話に大いに刺激される。

 しかし、そんな話の最中にも、養父・周助(田中邦衛)と養母・ふで(野際陽子)の激しい夫婦げんかや、ふざけ合って道場を走り回る門人の沖田惣次郎(藤原竜也)と井上源三郎(小林隆)のせいで、大事な話に集中できない。

 周助が独断で勇の縁談を決めようとしたことが原因で始まった夫婦げんかは、周助の「わしが決めたことには黙って従え!」という一喝で、ふでの家出にまで発展してしまう。天下国家のために何かしなければと考える勇だが、日常のささいな事柄にがんじがらめになってしまう。

 侍を気取るのは止めて、己の出自、身の程をわきまえよ ― 家出したふでを説得に行った勇は、ふでから厳しい言葉を浴びせられる。その言葉の裏には、自らの出身に激しい劣等感を抱いているふでの、同じ農民出身の勇に対する複雑な思いがあった。

 一方、薬の行商をしている歳三(山本耕史)は、詐欺まがいの道場破りで町道場に薬を売りつけていたのを相手に知られ、門人たちに袋叩きにされる。

 ふでの家出がようやく一件落着した頃、全身傷だらけで勇の前に現れた歳三は、「強くなりたい。試衛館に入門させてくれ。俺は武士になりたい」と勇に頼み込む…。

第4回「天地ひっくり返る」 (2月1日放送)

 勇(香取慎吾)の祝言話は ― 勇本人の意思とは関係なく ― トントン拍子で進められる。また試衛館道場の方は、日常の世話をしているみつ(沢口靖子)の男勝りな性格もあり、活気に包まれた毎日が続いていた…とは言うものの、惣次郎(藤原竜也)や歳三(山本耕史)らが食客として居座っているため、ふで(野際陽子)の機嫌はますます悪くなる一方で台所事情も火の車になっていた。稽古代の払いが滞っている門人・広岡(橋本じゅん)の住まいを訪ねた勇は、そこで山口一(オダギリ ジョー)と出会う。一もまた、広岡の借金を取り立てるためにやって来たのだった。当の広岡は、料理屋の主人に身をやつしている水戸藩の浪士・芹沢鴨(佐藤浩市)という男の手引きで、料理屋の裏口から逃げてしまう。明日の朝を楽しみにしていろ、天地がひっくり返るぞ ― 芹沢が残した言葉が勇には気にかかる。

 一方、勇が留守にしている間、試衛館では“道場破り”で一騒動持ち上がっていた。すぐに、道場破りというのは源三郎(小林隆)の勘違いで坂本龍馬から勇の評判を聞いた者が勇を訪ねて来ただけだと分かる。しかし、相手は北辰一刀流の浪士・山南敬助(堺雅人)。「天然理心流の名を高める好機」とばかりに、歳三が周助(田中邦衛)を説き伏せ、塾頭の惣次郎と手合わせをさせるが惣次郎はあっけなく敗れてしまう。

 翌朝、「江戸城桜田門外で、大老・井伊直弼が水戸浪士達に暗殺された」と聞いた勇は現場に駆けつける。雪が降り積もった襲撃現場には無残な亡き骸が転がり、襲撃のすさまじさを物語っていた。自害して果てた広岡の姿を見つけた勇は言葉を失う。その勇の耳に、「尽忠報国の士、あっぱれなりっ」と叫ぶ芹沢の声が響く…。

第5回「婚礼の日に」 (2月8日放送)

 安政7年(1860年)3月29日。27歳の勇(香取慎吾)と、武家の娘・松井つね(田畑智子)との婚礼の日がやってきた。密かに憧れていたみつ(沢口靖子)に着付けなどを手伝ってもらう勇の心中は複雑そのもの。そんな勇だったが、多摩から祝いに駆け付けた実兄の宮川音五郎(阿南健治)から、宮川家に代々受け継がれてきた下帯を譲り受け、感無量になる。

 一方、試衛館道場の食客たちも、 ― 惣次郎(藤原竜也)は宴席で披露する剣技の稽古に余念がなく、山南(堺雅人)は来客の取り次ぎ役を買って出、源三郎(小林隆)は台所の差配に ― と、それぞれの持ち場で勇の婚礼を手伝う。

 そんなところへ、伊東道場の使いとして惣次郎と顔見知りの藤堂平助(中村勘太郎)が祝儀を届けに来る。だが、江戸の名だたる道場へ案内状を送ったにも関わらず道場関係の出席者が無いことに、歳三(山本耕史)は苛立ちを隠せない。とは言うものの、呼んでもいない捨助(中村獅童)が魚屋を引き連れて現れたり、練兵館道場の桂小五郎(石黒賢)が主役気取りで時勢を演説したりと、祝宴は大賑わいを見せる。

 ところが、祝宴の最中に手傷を負った山口一(オダギリ ジョー)が逃げ込んで来たことで雲行きが怪しくなる。一度は勇から資金を借りて逃走を図った一だったが、追っ手の役人たちを交わし切れずに再び試衛館に舞い戻って来る。一をかくまうことを決意した勇と、押しかけた役人たちとの間で一悶着起きるが、桂の口添えもあり、何とかその場を切り抜ける。一を江戸から逃がすため、ある確信を胸に、勇は水戸浪士・芹沢鴨(佐藤浩市)の元を訪ねる。…。

第6回「ヒュースケン逃げろ」 (2月15日放送)

 万延元年(1860年)9月30日。勇(香取慎吾)は、周助(田中邦衛)に伴われ、歳三(山本耕史)と共に府中の六所明神で奉納試合を行う。多摩の豪農たちから多額の祝儀を受け、懐が暖かくなった勇と歳三は、立ち寄ったそば屋の近くに米国公使通訳のヒュースケン(川平慈英)が親しく付き合っている女性・お富(木村多江)が住んでいることを知る。

 お富を一目見ようと家を張り込んでいた勇と歳三は、浪人風の男たちに捕らえられてしまう。男たちは攘夷思想の持ち主で、お富の家を訪れるヒュースケンを亡き者にしようと企てており、口封じのために勇と歳三の命を奪おうとする。しかし、偶然、一味の中にいた永倉新八(山口智充)のとりなしで危ういところを救われる。およそ三年ぶりの再会となった三人だったが、永倉が金目当てに、しかも闇討ち同然にヒュースケンを葬り去ろうとしていることを知った勇は納得がいかない。

 そこで、勇と歳三はヒュースケンを待ち伏せして命を狙われていることを知らせる。話しをするうちに、ヒュースケンの日本を思う気持ちとその心に宿る武士道精神に感銘を受け、勇自身の外国人に対する見方にも変化が起こる。何とかヒュースケンを助けようとする勇だったが、襲撃者たちは説得に耳を貸そうとしない。結局、勇の一本気な純真さに心打たれた永倉の寝返りもあり、襲撃者は退散する。勇は永倉に「客分として試衛館に迎えたい」と誘う。また一つ、勇を囲む人の和が広がった…。

第7回「祝四代目襲名」 (2月22日放送)

 文久元年(1861年)8月27日。勇(香取慎吾)の四代目襲名披露のために、府中六所明神に集った天然理心流の全門弟達が紅白に分かれて野試合を行う。歳三(山本耕史)や山南(堺雅人)の差配、惣次郎改め総司(藤原竜也)の剣客としての活躍など、野試合では試衛館食客の能力の高さばかりが目につく。 

 その夜は府中の旅籠(はたご)で四代目襲名の宴会が催される。宴もたけなわになった頃、周助(田中邦衛)から、「勇が桂小五郎(石黒賢)の推薦で幕府の講武所・教授方になれそうだ」と明かされ、皆は口々に大いに盛り上がる。そんな中、いつの間にか宴席に紛れ込んでいた原田(山本太郎)が、勇の人柄に惚れ込んで「試衛館の客人になる」と宣言し、一同を驚かせる。

 そこへ、勇に直接祝いの言葉を伝えようと、坂本龍馬(江口洋介)が訪ねて来る。龍馬は勇に土佐勤王党の血判状を見せて、攘夷決行の行動を起こそうとしていることを告げる。外国人の命を奪おうという考えに賛成できない勇は、「相手も我々と同じ血の通った人間だ」と龍馬に翻意を迫る。ところが、そのやりとりを覗いていた捨助(中村獅童)が血判状を奪ったことから、抜刀した勇と龍馬が対峙する事態になってしまう…。

第8回「どうなる日本」 (2月29日放送)

 文久2年(1862年)5月29日。
 勇(香取慎吾)に時勢を説く山南(堺雅人)、ただ食べては寝ているだけの原田(山本太郎)…江戸市ヶ谷の試衛館道場では、食客たちが、相も変わらず賑やかな日々を送っていた。そんな中、幕府の講武所勤めが決まった勇は、養父・周斎(田中邦衛)が苦労して用意したある“みやげ物”を携え、責任者の松平主税助(藤木孝)を訪ねる。勇は主税助から教授方への就任を約束されるが、佐々木只三郎(伊原剛志)という男から、「多くを期待しないほうがいい」と忠告される。講武所の実態を目の当たりにした勇は、佐々木の言葉の意味を知る。

 その頃、藤堂平助(中村勘太郎)を試衛館にもらい受けるため、沖田(藤原竜也)と永倉(山口智充)は平助が属する北辰一刀流伊東道場を訪ねる。沖田らは道場主の伊東大蔵(谷原章介)と直談判するが、伊東は聞く耳を持たない。永倉の提案で、伊東の門弟・加納(小原雅人)と総司に試合をさせ、その結果によって、平助の試衛館入門が叶うかどうかが決まることになる。

 一方、歳三(山本耕史)は姉・のぶ(浅田美代子)の頼みで、しぶしぶながら多摩まで見合いに行き、お琴(田丸麻紀)という娘を紹介される。

 帰宅した勇は、英国公使館の警固を担当している松本藩の伊藤軍兵衛(光石研)という男から、「公使館が襲撃を受けてけが人が出た時のために石田散薬を譲ってほしい」と頼まれる。そこで勇は、みつ(沢口靖子)や源三郎(小林隆)、原田を伴って、公使館が置かれている東禅寺に石田散薬を届けに行くが、応対に出た松本藩士から意外な話を聞かされる。東禅寺で初めてイギリス人を目の当たりにした勇たちは、彼らとすっかり意気投合して酒を酌み交わす。しかし、その様子を目撃した軍兵衛が突如乱心してしまう…。

*勇の養父・周斎 … 周助が名を改めたもの。

第9回「すべてはこの手紙」 (3月7日放送)

 文久3年(1863年)正月17日、江戸。
 勇(香取慎吾)が、妻・つね(田畑智子)との間に長女・たまを授かってから数か月。講武所の教授方見習として初出仕する日がやって来た。藤堂平助(中村勘太郎)を伴い意気揚々と家を後にした勇だったが、講武所に着いてみると「推挙の事実はない」と言われ、門前払いを食らわされてしまう。

 事情も分からず意気消沈していた勇は、街中で坂本龍馬(江口洋介)と再会する。土佐藩を脱藩し、今は勝海舟(野田秀樹)に師事しているという龍馬は、勇たちを勝に引き合わせる。勝の屋敷で、勇は佐久間象山(石坂浩二)とも再会する。勝と象山の先進的な話には全くついていけない勇だが、講武所の話を反故(ほご)にされたのは農民出身だからだと指摘した勝の言葉で、ようやく事の真相を知る。

 再び講武所に押しかけた勇は、自分は農民ではなく武士であると抗弁するが全く聞き容れられない。さらに佐々木只三郎(伊原剛志)から「お主は武士ではない」とまで言い切られ、勇はますます己の立場に虚しさを募らせる。身の丈にあった平凡な人生を送るしかないのか ― 諦めかけた勇だったが…。

第10回「いよいよ浪士組」 (3月14日放送)

 文久三年(1863年)正月17日、江戸。
 勇(香取慎吾)は山南(堺雅人)の仲介で、浪士組取締役の山岡鉄太郎(羽場裕一)を紹介される。その足で、浪士組結成の献策をした清河八郎(白井晃)にも会いに行く。涙ながらに浪士組への参加を要請された勇は、大いに感激する。勇は「浪士組として上洛したい」と養父・周斎(田中邦衛)に膝詰談判し、その姿に胸を熱くした周斎は快諾する。

 さっそく歳三(山本耕史)と計らい、試衛館門人から同行する有志を募るが、食客以外の門人たちは浪士組加入に難色を示し、勇は出鼻を挫かれる。また、自分も浪士組に加わりたいと考えていた沖田(藤原竜也)は、勇から「塾頭として江戸に残るように」と厳しく申し渡される。勇の真意を知らぬ総司はひどく落ち込んでしまう。 

 勇たちは、浪士組最高責任者の松平上総介(藤木孝)を訪ね、浪士組結成についての真意を問う。上総介はかつて勇の講武所出仕を反故にした張本人、松平主税助と同一人物だった。上総介は勇たちに覚悟の程を伝え、試衛館の者たちを厚遇すると約束する。

 浪士組入隊受け付けの日、会場の伝通院は予定数を大きく越える浪士たちで溢れ返っていた。「これでは約束した支度金を浪士たちに払うことができない」と、上総介は仮病を使い役目を放棄してしまう…。
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